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二足の草鞋(社会人大学院生)

GRSに所属する大学院生は、今のところ、今までのところ、全員社会人です。恐らく、ウェットな実験をしない職種、例えば製薬企業の臨床開発職などにおいても、学位取得のニーズが高く、ドライ研究であるGRSの研究とのマッチングが良いからなのでしょう。とは言え、データサイエンス領域の研究になりますので、しっかりとした研究目的・意義の上に、必要なデータを確実に収集し、的確な手法で分析して、仮説証明、現状分析、将来への提言に繋げていく必要があり、研究の目的を見失って暗中模索になることもしばしば。これまでとは違うデータ解析手法に戸惑ったり、慣れ親しんだ古典的ネイマン・ピアソン統計のみならず、ベイズ統計に手を出して躓いたり。。。

研究上のハードルも多数ある上に、仕事。皆さん現役の正社員。社会人大学院生として雇用主には理解してもらっているとは思いますが、大体どの現場でも出来る人ほど使われる。結果、ハードな通常業務に空き時間での研究となるのですが、モチベーションが維持できないと主力は業務に移っていきます。モチベーションが維持できなくて、本体業務が忙しくなって、ドロップした大学院生は何名もいます。もう少し、ちゃんとした指導が出来ればとも思いますが。。。

自分自身、これまでの研究生活を振り返ってみて、留学先のボスなどに受けた指導の中で印象に残っているのは、ほぼ雑談。雑談の中から、思い通りに結果の出ない挫折を乗り越えて、何か光が見えたときの研究の楽しさ、ワクワク感、達成感を教えていただいたように思います。それが、領域は違えども今でも研究を続けている根源なのかな。

どうぞ、行き詰ったときは、教員と雑談しましょう。あなた方よりは少しだけ年長で少しだけ研究経験が多いだけですが、そんな雑談の中から、新たなモチベーションが生まれるかも知れませんよ。

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もうひと踏ん張り

元旦の薄暮 1月23日(火)、24日(水)と令和5年度博士論文発表会が開催されます。GRSからはD4のIさんがD論を提出し、発表、審査に臨みます。 Iさんは仕事、家庭、研究の3足草鞋で頑張ってみえました。想定通りの研究結果が得られず、データ収集方法から検討したり、解析方法を追加したりの試行錯誤もありました。何とか形になってきて、学会発表をこなし、主論文を投稿したものの、なかなか査読が終わらず、アクセプトが出たのは先日のこと。滑り込みセーフ! さぁ、これからが本番です。しっかりオーディエンスを納得させる発表を行い、その後の口頭試問に耐え抜いてディフェンスしてください。常に論理的に、科学的に。 博士論文発表会はどなたでも聴講可能です。ご興味のある方は是非本学までお越しください。 

学位授与おめでとう!

晴天の小春日和の中、学位授与式が行われ、GRSからは博士1名、学士2名が学位を授与され、巣立っていきました。 各人研究テーマが異なり、自分で考え抜くことが求められたGRSの研究は、他のラボとは異なり大変だったと思います。その中でも、しっかり考え抜くことができた3名は、それぞれ投稿論文、共著論文を執筆できたことは、今後薬剤師として、企業人として、研究者として、大きな経験となり発展していくと思います。工夫次第でお金を掛けなくても研究ができることを実感できたでしょうから、今後も自分の周りのデータをしっかり見つめ、科学者の目で物事の真理を見つけてください。 益々の発展を祈念しています。 

よく頑張りました!

この土日に、第109回薬剤師国家試験が行われ、GRSからはB6学生2名が受験しました。先ほど送られてきたメールによると、自己採点結果からボーダーはクリアしているとのこと、本当によく頑張りました。 昨年10月の卒論発表、卒論提出後、国試勉強一本で頑張ってきた二人。当初、模試の試験結果が芳しくなかったものの、その後着実に知識を再記憶し、応用力も付けて臨んだ国家試験。試験会場が名古屋と言うことで、全日から名古屋入りし、万全で試験に臨んだようです。 年々新規承認がされて増える薬剤、科学技術の革新にともなって生み出される新しい作用機序、時代とともに変化する医療環境と法的枠組みに対応しなければならない諸君らは、凄いよ。私が薬剤師国家試験を受験した30数年前は、参考書や過去問の厚みは、昭和の時代には家庭にあった電話帳ほど。ところが今の参考書を並べると50cm程の幅になる。単純に覚える量も増えている上、臨床を想定した複合領域に跨る設問にも答えなければならない。 この数か月間の努力は、きっと今後の人生で大きな意味を持つと思います。本当によく頑張りました。